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『五星戦隊 ダイレンジャー』〜14.イヨッ 結婚ぢゃ〜
1993〜1994年公開(日本)
監督、小林義明・坂本太郎・小笠原猛・東條昭平・渡辺勝也
脚本、杉村升、荒川稔久、藤井邦夫、高久進、井上敏樹  


 地球侵略をもくろむ妖力使いゴーマ族と、気力を操るダイレンジャーが地球を守るために戦う。


※ネタバレあり

 

 第十四話目(最初から読む)。
 前回、ダイレンジャーが強盗犯を追いつめて死に至らしめるという衝撃的な引きで終わったわけですが、一体どうなるのでしょうか。

「謎の老人。その正体は、なんとリンのおじいちゃんだった」(ナレーション)

「リンのおじいちゃん」という表現が面白いです。中途半端にフランクなこの感じ。

 強盗犯の死体のそばで立ち尽くすメンバーの元に、警察が来ます。
 警察の説明によると、なんと強盗犯はすでに射殺されていたということです。歌舞伎小僧は死体に憑りついていたわけです(考えるとちょっとグロい)。
 笑顔でリンの肩を叩く亮。他のメンバーも「俺たちが殺したわけじゃない」と言って安堵の笑みを浮かべます。
そんなあからさまに喜ぶなよ! 人が死んでるんやで!

 本部でグホンから話を聞くメンバー。実は歌舞伎小僧は、グホンのフィアンセを腹の中に飲み込んでいる状態だというのです。だから殺せないのだと。

「嘘! その歳で結婚だなんて冗談じゃないわよ!」(リン)

 突然におじいちゃんが結婚すると言い出したら、すぐには受け入れがたいのは仕方がないです。

「いいじゃないのリン。お茶飲み友達ってやつさ。で、相手はいくつなんだ? 60? 70?」

 男同士だからか理解を示す亮。この時の傍らにいる道士の表情が何とも言えない感じで面白いです。
 しかし、「は・た・ち」と言われてさすがに驚愕します。リンはさらに拒絶感を示しますが、そんなのにはお構いなしに写真を出して自慢するグホン。
「プリティウーマン!」と感嘆する知たちはいいとして、道士のただただ目をそらす表情はどうとらえたらよいのだろう(笑)。目をそらす道士のほうにあえて写真を向けるグホンが笑えます。

「彼女は京劇の女優で、可愛いんじゃ。わしのことを命よりも愛してます〜なんて言ってくれてな」

 可愛い、っていうから所詮見た目か、と思ったら、言動が可愛いということなんですね。この二人がどのように出会い、彼女(小喬)がグホンを好きになったのかきっかけが気になります。まあグホンはすさまじく能力の高い男性なのでそういうところに惚れる若い女性がいてもおかしくはないかもしれません。

 ちなみに、「カク」「グホン」「小喬」どれも三国志からとった名前なのだそうですが、小喬は別の男性の妻らしいのです。そこはかとなく闇を感じる名前の付け方です。

 一方、歌舞伎小僧は無人の工場でゴーマ三幹部にどやされていました。小喬を飲み込んできたのがバレたようです。今回もザイドスがセンターです。ちょっとここらでザイドスのキャラも立てて行こうかという意図を感じます。

「だって、小喬ちゃんが好きなんだもん」

「好きなんだもん」これ以上ないほどシンプルな理由です。好きだから飲み込んで連れ去るというのがゴーマ怪人らしいです。

「その娘をここに吐きだすのだ!」(ガラ)

 当然の要求です(ゴーマ的にも人道的にも)。

「小喬は俺の女だ。吐きだすのはごめんこうむる」

「俺の女」ときたよ。
 
その時、ザイドスが動いた!

「我々に逆らう気か!」

 妖力ビームッ!
 ちょ、ザイドス凶暴。こういうキャラでいく気なんww
 追い打ちをかけようとしたところをシャダムが制します(優しい)。
 こうして観返しているとシャダムはチンピラくさいイメージがありましたが真にやばいのはザイドスのほうな気がします。

「歌舞伎小僧。そこまでその女に惚れたなら、グホンを命に代えて始末しろ。そうすれば完全に女はお前のものだ」

 シャダム中佐による説得力があるのかないのか、参考にしていいのかいけないのか判断に困る恋愛指南!
 歌舞伎小僧はやる気になったようです。
 歌舞伎小僧は「小僧」というだけあって年少なのかもしれません。芸に付き合ってあげたり距離の近いしゃべりだったりお姉さん口調だったり実際に体罰したり、三幹部の接し方もそれがしっくりくる雰囲気です。

 三幹部が去った後、腹から小喬を吐きだす歌舞伎小僧。「ごめんね小喬ちゃん。狭いところに閉じ込めて」と、めっちゃ猫なで声です。
 歌舞伎小僧の腹の中がどのようになっているのか気になります。鏡化粧師のときのように異空間に通じているのでしょうか。「狭いところ」というくらいなので、広さはあまりなさそうですが。

「やめて触んないで!」
「小喬ちゃん〜(ハート)」
「あんたみたいなバケモノ大嫌い!」

 なかなかきつい言葉です。歌舞伎小僧は人間体はないのでしょうか。人間体だったらまだ勝負の余地があったのではないかと思いますが……。
 そして小喬の腰、見たことがあるような剣を下げています。これはテンションが上がるやつだ!

「グホンと結婚する」という言葉を聞き、グホンを始末することをいよいよ決断する歌舞伎小僧。そんな、グホンを殺すことをアピールしたって嫌われるだけであろうに。殺すならこっそり殺さないと意味がないぞ!(それもアカンやつや)

 グホンとリンは公園で話をしていました。最初はびっくりしていたリンですが、小喬との結婚に理解を示しています。
 リンはグホンから大輪剣を受け取り、二人で使い方の練習をします。
 練習に入るとリンもグホンも精悍な顔つきに変わり、格好いいです。

 そこに歌舞伎小僧からの矢文が届きます。決闘を申し込まれたグホンは歌舞伎小僧のところへ走ります。
 時を同じくして、街では武道の達人が何人も姿を消すという事件が起こっていました。

 無人工場にグホンが来ると、檻に入れられた小喬がいました。近づこうとすると、檻の周りが火に包まれます。この演出は何となく覚えていました。
 歌舞伎小僧に憑りつかれたボクサーが登場。睨み合う二人。

「素敵! 私のために男同士が闘うなんて!」

 小喬ちゃん、なかなかいい性格をしています(笑)。

 グホン、ボクサーを撃沈。歌舞伎小僧、柱に縛っている空手家に次は乗り移ります。どうやら武道家の行方不明はこやつの仕業だった様子。
 
武道家が縛られているのがシュールです。

 空手家、居合家を次々に撃沈。いろいろな相手が出現するので歌舞伎小僧の闘い方は見ていて飽きません。最終的にはロボットまで参上します。このロボットの世紀末を感じる退廃的なデザインが魅力的です。目からビームまで出します。90年代にこんなロボットがあるなんて、ダイレンジャー世界の技術の発展はすごいです。
「すごいロボットに乗り移ったもんだ」とグホンさえも感心しています。

 グホン、とても強いのに転んだ時に「あいたた」と腰を抑えるあたりが年齢を感じさせて面白いです。

 グホンのピンチに、大輪剣が飛んできます。ダイレンジャーの参上です。

 CM明け、また車で現れる三幹部。相変わらず外車です。運転はザイドス。後ろにシャダムとガラが座っています。トランクで歌舞伎小僧たちの闘いを観察しています。その中で小喬の腰の剣が気になる様子のシャダム。

 大輪剣の活躍により、解放される小喬。グホンと抱き合って喜びます。中国のきらびやかな衣装を見ることができるのもこの回の醍醐味です。
 彼女たちは日本語でしゃべっていますが、おそらくは翻訳で、本当は中国語で会話しているんだろうなと思います。
 そこで倒れていたロボットが復活。涙声の歌舞伎小僧に同情します。
声優さんの演技が歌舞伎小僧を魅力的なキャラに仕上げています。

「馬鹿野郎! お前なんかな、お前なんかな、もうビーム!」

「もうビーム」の言い方が面白いです。

 転身したダイレンジャーで歌舞伎小僧ロボットを倒したダイレンジャーですが、そこに女性の悲鳴が。
 ゴーマ三幹部が小喬とグホンを取り囲んでいます。カツアゲしにきているみたいでとてもシュールです。実際、カツアゲみたいなものなのですが。

グホン、その女が腰に付けている剣、こっちによこせ!」(シャダム)

 始まった、カツアゲが本格的に始まった!

 ダイレンジャーが気力ボンバーを放ちます。さっと三人で手を掲げて受け止めようとするシャダム・ガラ・ザイドス。いいチームワークです。それでも受け止めきれません。この三人が苦戦している様は作中で初めてなように思います。
 これを見ていると、気力ボンバーを一人で、片手で跳ね返した大僧正・リジュの桁外れな強さがよくわかります。

 三人は唐突に鉄仮面(ガラは金色)のような姿になります。どうやらパワーアップした姿らしいです。それによって気力ボンバーをついに跳ね返す!
 この姿、中途半端にリアルかつ無表情でとても異様&不気味です。

「そんなへなちょこ技が我々に効くと思っているのか」(シャダム)

「へなちょこ」って、言い方可愛いな。あんなに苦戦してやっとこさ跳ね返した状態で、よく言うなとも思います(笑)。

 仮面姿になった三人は今まで以上の強さを見せます。ダイレンジャーの必殺技を次々と撃破。シャダムもガラも妖力で非人間的な戦い方をしているのに、ザイドスだけ物を振り回して戦っているのが笑えます。ザイドスがパワー系であることが決定づけられました。

 そこで歌舞伎小僧まで復活します。歌舞伎小僧、三幹部がさっと並ぶ姿が格好いいです。三幹部の衣装は裾の動きが美しいです。

 ここでグホンがアドバイス。「みんな、大輪剣を使うんじゃ」。
「よし来た!」と当たり前のように大輪剣を取りだすメンバー。

「どうしてみんな大輪剣を持っているの?」(リン)

 こっちが聴きたいよっ。

「お前だけがもらったと思ったら、大間違いだぜ」(亮)

 この一言ですべては済まされてしまいました。

 大輪剣はすべて歌舞伎小僧の頭に刺さってしまいました。なかなか悲惨な絵空です。

 歌舞伎小僧の手から落ちた巨大化爆弾が爆発。巻き込まれた幹部は吹き飛ばされ姿を消します。せっかく新しい強さを見せつけたのに、最後が爆発で吹っ飛ぶというのが何とも情けないです。

 巨大化戦に入ります。

「小僧! お前の芝居もこれでおしまいだ!」

 省かれる歌舞伎っ。

 歌舞伎小僧が口から吐きだした黒くて細長いものがグロテスクです。
 いつものように疾風怒濤で勝負はつきました。

 すべてが片付いた後、グホンと小喬は寺にいました。寺にある石に、例の剣を突き刺すグホン。子供の頃は石に剣の刺さった姿にとてもワクワクしました。

「やがてこの剣を抜くことができる人間が現れる。その者こそ、もう一人のダイレンジャーなんじゃ」

 最後はグホンと小喬のハネムーン、空き缶カラカラで終わります。空き缶カラカラ、懐かしい演出です。今もやるのでしょうかね。
 二人の笑顔が本当に幸せそうで素敵です。
 小喬は声がよかったです。

「老道士・グホンは(中略)中国に帰っていった。この世に、もう一人ダイレンジャーがいるという謎の言葉を残して。白虎真剣は、その人間が現れるのを静かに待っていた」(ナレーション)

…………。
…………。

 ナレーションが剣の名前ネタバレしちゃうの!?

 かなり濃い13・14話でした。



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