『キングコング 髑髏島の巨神』〜至高のB級!〜
2017年公開(アメリカ合衆国)
監督、ジョーダン・ヴォート=ロバーツ
脚本、ダン・ギルロイ&マックス・ボレンスタイン&デレク・コノリー
原案、ジョン・ゲイティンズ&ダン・ギルロイ
髑髏島で人間たちがキングコングをはじめとする巨大生物たちに出会い、島から脱出するために戦う。
※ネタバレあり
お恥ずかしながら予備情報は「キングコングのリメイク(リブート)」くらいしかなく、「まずまず」くらいの期待感で観に行きました。
結果、予想だにしない作品を観ることになりました。
冒頭からいきなりぶっ放してきます。
孤島に不時着してしまったアメリカ兵と日本兵。目が合った瞬間にバトル開始!
ポケットモンスターかよ!
日本兵の満面の笑みがかなりキています。拳銃で撃ちあったうえに刀での戦いにまで発展。忍者かよ(笑)。僕の知ってる日本兵と違う(困惑)。
そこに現れる巨大なゴリラ――。
何なんですかこれ。
そして髑髏島怖すぎワロタ。
キングコングもそのほかのモンスターもみんなヤバいです。「ヤバい」です。スタッフさん調子に乗りすぎです。
そのうえ原住民まで出てきます。まさかこんな作品を映画館で現代社会において観ることができるとは思いませんでした。
シン・ゴジラが大人向けリアル映画に振り切ってきたなら、今作品は逆方向に、思いっきり振り切ってきたところがこれはこれであのとてもいいと思いますはい。
まさに至高のB級! 最高です。
ここまで出し惜しみなく、照れることなくガチンコでこんな内容をやってくれたところが本当に嬉しいです。
キングコングさんがワイルド系でゴリラなのに男前すぎて惚れます。
無言で美女を助け、背中を向けて去っていく……渋い……。
そして、美女を手に乗せるところは外せない「お約束」なのですね。
このキングコングさんは目に感情や知性があるところが表現されていてすごいなと思いました。
あとは指揮官がクレイジーすぎて、あれだけ狂っているといっそすがすがしかったです(笑)。
コングと睨みあう目とか、炎の前に立つ後ろ姿とか、無駄に格好良いです。
冒頭のアメリカ兵と日本兵の和解(国と国の和解)。
日本のゴジラなどではよく見ますが、第二次世界大戦を絡めたドラマをアメリカ側から描いたものが見られて興味深かったです。
第二次世界大戦後が絡んでくる感じとか、その他全体的なテイストが「ゴジラ意識しているな」と思いました。思ったんですよ。
この世のすべての欝々した問題がしばしすべてどうでもよくなるくらい衝撃的で面白い映画でした。
映画館で観れて本当によかったです。レトロ風のポスターも必見です。
「不名誉より死を!」
そして、衝撃のラストに震えます。
……何や……何てことしてくれはるん……。
ここから先はさらなるネタばれに入ります。映画を観てから読むことを強くお勧めします。
そして、映画は必ずエンドロール後まで観ましょう。
※さらなるネタばれ※
ゴジラさん! ゴジラさんじゃないですか!?
さらに、ラドン、モスラ、キングギドラまで……っ。
ゴジラ登場→「やだ、こんなサービスしてくれるなんて」
ラドン登場→「!?」
モスラ登場→「……!」
ギドラ登場→「えええええ。ええええええ」
ラドンさんもちゃんと入れてくれたところが嬉しかったです。東宝の三大怪獣っすからね。看板はれるヒトっすからね。
もうね、「えええええ。ええええええ」としか言えなかったですよ。
壁画っぽいタッチで描かれているところもそそります。
ハリウッド版ゴジラ、シン・ゴジラ、そしてキングコング。
ファイナルウォーズから13年、トトから11年――我々はついに取り戻したのだ。完全に。
あの、怪獣映画の時代を。
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