GACKTが愛犬を里子に出しました。について
〜サイコホラー!?
〜 2021年2月18日報道
・芸能人のGACKT(ガクト)が「GACKTが愛犬を里子に出しました。」という動画をYoutubeにアップ。
・「GACKTのポーカーの師匠が長年飼っていた犬が亡くなって、奥さんがペットロス」「まだ新しい犬を飼う気にはなれない」「じゃあこうしよう。GACKTから無理やり犬もらったと。それなら断れないだろう」「それで前を向いてもらう」「だから愛犬(フェンディちゃん)をあげる」「奥さんにサプライズで渡しに行く」犬を渡して終わり。
・感動物語風だったが、「愛犬を渡すなんてありえない」「5か月も育てて愛着はないのか」「家族ではないのか」「生き物をサプライズで渡すな」と批判が殺到。
・「フェンディちゃんは以前に紹介されたときから、里子に出すと言っていた」などのフォロー情報がファンから出てくる。
・後日、GACKTと里親先から、「フェンディを飼い始めたばかりのころに里子の話が出た。貰うかどうかは夫婦でよく話し合って決めた。サプライズというのは奥さんに渡す日のことだった。フェンディは幸せに暮らしている。犬を貰えて感謝している」などの説明が出される。
・「フェンディちゃんが幸せならいい」「他人が口を出す問題ではない」「結局、フェンディの気持ちは考慮されていない」「家族として迎えた犬をその場でじゃああげると言えるのか」など賛否両論が続く。
Gacktさんが愛犬を里子に出したお話……ずっとそのこと考えてました。
裏の経緯も含めて確認したけれど……。
一度、家族にするためにお迎えした子を手放すって言えてしまうこと。
(やむを得ない理由なら仕方ないけど)
「Gacktから無理やり犬貰った」「なら断れないだろう」→サプライズの流れなど、嘘(最大限好意的に解釈して"言ってはいけないジョーク""やってはいけない演出")を混ぜて公に動画を出したこと。
まったく納得できません。
タイトル「GACKTが愛犬を里子に出しました。」なんて、イメージ画像も含めてサイコホラーにしか感じられませんでした。
犬が幸せなのは救いです。
実際は事前によく話し合って決めていたということですし、犬のためにも里親先の方のことは責めないでほしいです。
今回のことははペットを飼ううえでの心構えの問題です。だから犬が幸せだからまあいいじゃんでは済まないと思います。
犬猫の幸せの在り方は個個によって違い、飼い主の価値観によっても育て方は違うでしょう。それはそれでいいのです。
けれど、飼うときは「生涯過ごす家族」前提、送り出すときは「その後一生涯可愛がってもらう」前提である。それはペット(コンパニオンアニマル)の最低限の共通意識であってほしいです。
さまざまな事情はありますが、コロコロと飼い主が変わらないに越したことはありません。
GACKTさんにフェンディちゃんを渡した人も、「GACKTさんが育てる認識で」渡したはずです。
もし私が子猫を里子に出して、その相手がすぐに別の人に里子に出し直したりしたら、縁を切ります。
ただ、愛情が持てなくなった場合は、無理をせず可愛がってくれる里親を探してあげてください。そのほうがペットの幸せです。
周囲に「愛情が持てなくなった」と正直に伝える必要もありません。
また、「飼えない事情ができた」といったやむを得ない事情がある場合は仕方がありません。そういうものまで責めてしまうと、遺棄や保健所送りが増えてしまいます。
「ペット自体がエゴ」という意見もありますが……。
もしかしたら、遠い遠い未来には生体販売もなくなっているかもしれないし、犬猫はヒトとの関係を断ち切って野原に帰っているかもしれません。
でも、現代はそうではありません。
ならばせめて、今の社会システムの中で、「送り出す側」「お迎えする側」、双方最善を尽くすのが誠意だと思います。
家庭犬でも使役犬でも同じ、その枠の中での最善を尽くしてあげてほしいです。動物を扱う畜産業でもです。
動物はしゃべれないので、必ずしも正しい最善がわかるわけではありません。だからこそ、「この子にとっての幸せは何か」を常に模索し続けるのです。
そしてGACKTさんの行為は、犬にとっての最善を思ってのことではなかった。それが残念です。
(Gacktさんの主張は一貫して「ペットロスの奥さんの力になりたい」。里親先夫妻が中心です。動画の投稿ツイートにも「フェンディちゃん」の「フェ」の字もないところが、悲しかったです)
一方で、GACKTさんは少なくとも2匹以上の小型犬を、10年近く育てて天寿を全うさせています。フェンディちゃんを譲る時も、ご飯を一緒に持って行っています。
動物が好きなのも愛情があるのも本当でしょう。
それでどうして「愛犬を里子に出す」という表現のまずさに気付けないのでしょうか。
たとえば、ペットショップから犬を引き取って知人に譲るのを、保護犬活動のように思っているのであれば、納得できます。
たしかに、売れ残った犬の行く末が心配になるのはわかります。財力があれば引き取るだけ引き取って、ほしい人がいれば譲るし、いないなら自分が育てる。というのは、理由としては理解できます。
でも、それがいいのかは? わかりません。先に書いた通り、ペットショップもブリーダーも保護犬も、「その人」だから渡すのです。その後、別の相手に渡されるなんて想定していません。これは信用問題に関わります。(これは私がGACKTさんの心情について納得できる理由を考えた場合のたとえ話です)
私はGACKTさんのアンチではありませんし、二度と芸能活動をしないでほしいと思っているわけでもありません。
あえて言えば「動画を消してほしい」「動物を飼う事への認識を改めて欲しい」と思います。
この件を知ることとなった人たちにも、「愛犬をサプライズで人にあげる」をそのまま美談として受け取らないよう伝えたいです。それが望みで文章を書いています。
また、すでに十分すぎるほどのバッシングを受けていますので、これ以上きつい言葉で責められる必要はないのかなと思っています(この記事も言葉を選びました)。
フィンディちゃんや、GACKTさんの飼っている他の犬たち、そして世界中の動物たちが「最善を尽くされ」生活できるのを願っています。

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