エッセイ漫画の問題について
〜出版社の職業倫理〜 2022年6月18日報道
「毎日かあさん」という子育てエッセイ漫画を描いていた西原理恵子さんが、娘にブログで告発される。
描かれたくないことや個人情報まで書かれたり、よい親のように描かれているが実は暴言を吐く「毒親」だったりなど。
今はブログは削除されている。
エッセイ漫画の問題が取りざたされています。
noteに母のことをたまに書くけど、内容には許可もらっています。
本当はもっと面白いエピソードもありますが、ダメだと言われたことは書いていません(笑)。
何かの告発を発信するのは個人的にはよいと思っていますが、そうでもないごくごくプライベートなことを勝手にエッセイのネタにするのは問題ですね。特に漫画だとキャラクター化・デフォルメ化が激しくなりがちで、脚色が強くなりますし。
エッセイ漫画は面白いけど危ういジャンルだと思います。
これは子育てだけの問題ではありません。夫婦、恋愛、友達――。
当事者にすればプライベートな事実を勝手に描かれるのも嫌ですし、ねつ造や脚色もそれを基にジャッジされたりするから嫌ですし。
今の時代なら中途半端な情報を基に、憶測で関係ない人が叩かれたりもあります。
事実を描きたいなら徹底して身バレは防ぐべきだし、身バレ防止のフェイクを入れるならフェイクありと宣言しておくかいっそフィクションにしたらよいでしょう。
それができないなら許可をとる。
個人でSNSに子供のエピソードや写真を投稿するのはいいのか? という問題もありますが。
エッセイは、作家性が乗ってしまうから事実を切り取った日記よりも(そこが魅力だけどある意味)たちが悪くなるのだと思います。
ただエッセイでも個人の投稿でも、「寝がえりうったー」とか、「立ち上がったー」とか、当たり障りない内容なら発信しても良いのではと思います。
たしかなことは、子供が嫌がっていたり、いじめられているとか生理が来たとか、そういうあたりさわる内容を書くのは絶対NGということです。
絶対に身バレしない覚悟があるならやればいいですが、それで貫き通せなくて将来子供に恨まれることがあったら、その恨みは甘んじて受け入れましょうね。
また上に書いた通り、エッセイは客観的事実の記録ではありません。必ず作家の主観によるフィルターをかけて作品にします。それがエッセイと実録の違いだと思います。
印象派の絵画と同じで、その人から見た経験を楽しみ糧にするコンテンツだと思います。
読む側もそれを承知しておいたほうがよいです。
また、人気出ればそれでいいで、問題はスルーして上前かすめとるように利用する編集部の倫理観も問いたいです。本気で売り出したいなら何でちゃんとしない?(ちゃんとしたエッセイや編集の方が多いと思いますが)
どれだけ気を付けても失敗してしまうことはある。それを防ぐために編集がいるのに、乗っかってどうする?
起こり得る問題・起こってしまった問題について真摯に向き合うべきです。
人のプライバシーを踏みにじるのは、その相手を踏みにじっているのと同じです。
好きだった漫画の世界。裏切らないで。絶望させないで。
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